東大オケ定演2018/01/14

今日聴いた東大オケ定期演奏会で、オーケストラの生演奏を聴くのは3回目(記憶にある限り)。めっちゃ良い体験だったので書き残しておきたい。ちなみに過去2回は東京外国語大学のオケだった。誘ってくれた友人に感謝したい。

 

それで、良かったと思えた根拠は2つある。

 

1つ目は、陶酔感があったということ。良い体験と言うと、楽しくて我を忘れるとか、時間が早く過ぎ去るとか、そういうことだと思うけど、まさにそんな感じだった。とても心地よい2時間だった。聴いていていろいろな感じとか、いろいろな考えが流れては消えていったのはきっと音楽に対して無心でいられた証拠だろう。回りが気にならなくなる具合の没入感があった。そういう意味で、とても良い体験だったと思う。バンドのライブもこういう高揚感があるのだろう。生演奏が一番というのは、まったくその通りだと思う。会場に聴衆の期待感とか演奏者の緊張感とかが感じられるみたいなのとか。Youtubeベルリンフィルよりも生の日本のフィル!

 

2つ目は、次に色々聴いてみようという気持ちがわいてきたこと。東大オケがこの会場でこれくらいの演奏をできるならば、NHKとかウィーンとかベルリンだとどうなるのだろうかとか、ブラームスでなくてベートーヴェンだったらどうなのだろうかとか、そういう「次また演奏会に出向きたい」というモチベーションがわいてくるような演奏だった。この演奏が、いわゆるクラシックを聴くことの「成功体験」だったということだ。次へとつながる体験は良い体験に違いない。

 

曲目で言うと、最初の2つの交響詩、とくにレ・プレリュードが良かった。演奏の問題と言うよりも、楽曲の問題で、おそらく2つの交響詩は素人が聴いても素朴に「いいなあ」と思えるようなわかりやすい構成なのだろうと思う。解説にもあったけど、具体的なイメージで音楽をつくるので、作曲者のイメージが聴く人にも伝わりやすいのかもしれない。ローマの噴水でローマの噴水がイメージされるかどうかはさておいて。それで、ブラームスの4番は通の友人が「良い」と言っていたのでおそらく演奏の質は高かったのだろうと思うけど、正直ブラームスは玄人好みの作曲家なのではないかという感じがする。明確に盛り上がるところもなければ、静かになるタメの部分もわかりづらい。素人にはメリハリがないように感じてしまう。だから、今度はベートーヴェンの演奏も聴いてみたいなと思った。さすがにベートーヴェンなら良さがわかるはず。たぶん。

 

以上が演奏会自体の良さ。

 

全然関係ない話として、ローマの噴水を聴いて、自分は「ドラクエや、ドラクエ!」としか思えなかった。すぎやまこういちの作曲意図が「ゲームにクラシックを持ち込む」ことだというのは知っているけど、「ドラクエの音楽を聴いてクラシックを連想する」ことがあっても、その逆を感じるとは思わなかったので、我ながらびっくりした。正直聴いてわいてきた光景はローマの噴水じゃなくて、船が海を渡る様子だったし、神鳥のたましいで空を飛ぶ様子だったし、不穏なイベントが起きたときの雰囲気だった。ここは自分のイメージの俗っぽさを嘆くよりも、そのイメージを引き出すすぎやまこういちの技量をほめたたえるべきだろう。すごい。

 

あと、リストの曲目解説の冒頭の文章は名文でした。文才もあったのですね。

 

というわけで、非常に良い演奏会でした! もっと色々な演奏会に出向いてみたい!